36.購買関与と判断力のマトリクス
中小企業診断士試験 令和7年度(2025年)
企業経営理論
第36問
以下の図は、購買関与度と製品判断力によって消費者の購買意思決定の特性を分類したものである。この中で、セールス・パーソンや小売店頭での店員との会話、あるいは知人・友人・家族のクチコミなどを通じた情報収集により意思決定が行われることが多いセルとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア セル 1
イ セル 2
ウ セル 3
エ セル 4
この問題を解くカギは、消費者が「どれくらい真剣か(関与度)」と「どれくらい目利きか(判断力)」の組み合わせで、情報の集め方が変わることを理解することです。
- 購買関与度(高): 失敗したくない、高い買い物、自分にとって重要な商品。
- 慎重に情報を集め、比較検討する(高関与購買行動)。
- 製品判断力(低): 自分一人では品質の良し悪しが分からない。
- **外部の情報源(プロのアドバイスや信頼できる人の口コミ)**に頼りたくなる状態。
- 情報収集のスタイル:
- 判断力が高い(目利き)なら、カタログスペックや自分の経験だけで選べますが、判断力が低い場合は、**「対人的なコミュニケーション」**が決定打になります。
🎯 「気の利いた」選択肢の捌き方(最短ロジック)
問題文の状況は、「セールス・パーソンや店員との会話」「知人・友人・家族のクチコミ」に頼るパターンです。これは、**「自分一人では判断できない(判断力:低)」かつ「慎重に選びたい(関与度:高)」**という状況で最も強く現れます。
- セル 1(関与:高 / 判断力:高):
- 自分に知識があり、こだわりも強い。プロの意見より自分の審美眼を信じるため、自力で比較検討します。
- セル 2(関与:低 / 判断力:高):
- 知識はあるが、どうでもいい買い物(日用品など)。慣れたものをパッと買う「慣習的購買」になりがちです。
- セル 3(関与:低 / 判断力:低):
- 知識もなく、こだわりもない。なんとなく目に付いたものを買う「バラエティ・シーキング」などが起こります。
- セル 4(関与:高 / 判断力:低):
- ✅ 正解: **「すごく欲しいけれど、自分ではどれが良いか分からない」**状態。このとき人は、失敗を避けるために店員さんに相談したり、詳しい友人のクチコミを必死に探したりします。
したがって、最も適切なセルは 「エ:セル 4」 です。
📝 「一言まとめ」
「『絶対に失敗したくない。でも、自分じゃ選べない!』 そんな時、私たちは店員さんや友達の言葉に救いを求めます。これがセル 4 の正体です。」
診断士試験のマーケティング論では、こうした 2 軸のマトリクスが頻出です。用語を丸暗記するのではなく、「自分がその状況に置かれたらどう動くか?」というリアルな消費心理に当てはめると、ケアレスミスを防げます。
